レッスンの一コマ Vol.9

Dr.Childでのレッスンの一コマを紹介します!今回の主役は年中のAくんです。今回は量的感覚を活かして、数直線を作る活動に取り組みました。  


数直線はただの数の並びのように思えますが、実は奥が深く、"実数"と関係があります。幾何学的には、実数体Rと呼ばれるものを、ユークリッド空間内の一本の直線Lと対応させたものが数直線なのです。実際、直線上の一点に原点をとるとき、原点からの距離がx(xは実数体Rの点、つまり数)となるL上の点をXとすれば、xからXへの対応によって、実数体Rと直線Lの間に一対一対応が成立するのです。距離として符号を付けたものを考えると、原点から右側を正とするならば、左側が負の領域となります。  

このような数直線は、数の大小や順序などを視覚的に把握できるので、子どもたちが様々な数を学ぶ上で便利なツールなのです。実際、実数は整数、分数といった有理数と、無理数を含むので、数直線上にこれらが全て位置づけられます。その上で、例えば、整数、小数、分数の相互関係を見たり、文章題の内容を数直線(線分図)に落とし込むことで問題解決の補助として使うことができるのです。   上でも述べたように、数直線上の数字は原点からの距離を表します。したがって、そもそも数の量的感覚が構築されていないと、数直線を書いたり、理解することが難しいのです。

Aくんはこれまで、連続量を題材に量的感覚を養ってきました。その結果、数がもつ大体の大きさや、ある2つの数の相対関係などを理解することができるようになり、数直線にも親しみが出てきたようです。実際、端点が0と10のものについて「4はどこかな?」と聞くと、Aくんは「5よりも小さいから、半分よりも少し左側!」と答えられるようになっています!100や1000などの大きな数についても量感をつけて、どんどん数を得意にしていこうね!