レッスンの一コマ Vol.1

Dr.Childでのレッスンの一コマを紹介します!今回の主役は年中のY君。これまで数や量の概念を、具体物を通じて丁寧に学んできました。


以前モンテッソーリの0遊びなどで”何もない”という意味でのゼロを学んだので、今回はその概念をプリントにて深めました(位取り記数法でもゼロは重要です)。まずは玉入れの場面を題材に、分離量におけるゼロを考えました。問題に取り掛かると、Y君は「これ運動会でやったことあるよ!」と玉入れの得点法を思い出し、”カゴが空=0(点)”ということを見出してくれました。日常での経験が数学に活かされていますね!

続いて水が入ったコップを題材に、連続量におけるゼロを考えました。こちらもY君は問題文を読むと「全部飲んじゃって空っぽだね」と、その内容量が0(L)のものを適切に見出すことができました。その後、発展問題として「水が入ったコップの量はどう表せると思う?」と問いかけました。実は、問題中のコップのイラストには目盛りなどを付けておらず、明確な答えが存在しないため、答えるのは難しいかなと思っていました。しかし、Y君は少し考えた後「コップの満タンが10だとすると、これは9くらいかな?こっちは半分より下だから4くらい?」と答えてくれました!ここで素晴らしいのは、自ら仮定を置きつつ、量的感覚とともに割合の考え方を使えていることです。これまでモンテッソーリの長さの棒や計算棒、その他の具体物を通じて学んできたことや、分からないことにも恐れずに挑戦する姿勢が見事に活かせていると感じた瞬間でありました。また、Y君はお家でのお菓子作りや料理が好きであり(どちらも計量が重要ですよね)、家族のドライブではY君のお父さんが目的地までの距離を割合で表現するなどされており、やはり日常生活での経験も大きいと感じました。

最後に、Y君と遊び感覚で扱っていた分数の教具を持ってきて、上記コップの問題と照らし合わせると1/10の意味が腑に落ちた様子で、笑顔を見せてくれました。