レッスンの一コマ Vol.5
Dr.Childでのレッスンの一コマを紹介します!今回の主役は年少3歳のYちゃん。
今回は基数性や割合の概念を育みました。基数性とは”数の量的感覚”を表すものであり、これが捉えられることで数の大まかな量を把握したり、数の大小を瞬時に判断したりすることができます。また、割り算や割合などの単元に進んだ際にも、基数性の概念が必要になると考えられています。なお、基数性を育む上では、分離量(◯個と数えられる量)だけでなく、連続量(長さや容積といった◯個と数えられない量)を通じた理解も重要であることが知られています。
今回は水の体積という連続量を題材に、手を動かしながら量的感覚を育みました(モンテッソーリの”水のあけ移し”との複合活動です)。具体的には、満タンを10とする、目盛りも何も書かれていない透明なコップについて、私が提示した数に対する水を注いでもらう活動を行いました。満タン=10となることを説明したあと、まずは「コップの10まで水を入れてね」とお願いすると、Yちゃんは前提を理解して水を満タンまで注いでくれました!その後、半分を意味する「水を5まで入れてね」と言うと、Yちゃんは大体半分くらいまで注ぐことができており、これまで育んできた量的感覚が活かされていると感じました!(なお、まだ数の量的感覚が十分についてないお子様は、例えば「5まで入れてね」と言うと、半分よりも大分下で注ぎ終わることが多いです。この場合は写真にある通り、目盛りをつけたコップを用意して、各数字に対する量だけ注いでもらうことで、量的感覚を養うことが可能です)
その後も、Yちゃんに半分以下を意味する「水を2まで入れて下さい」と言うと、コップの1/4くらいまで注ぐことができ、また「水を9まで入れて下さい」と言うと、満タンより少し下まで注いでくれました。このように、10までの数については、連続量についても量的感覚が付いてきていると感じました!最後に、目盛りが付いた同じ大きさのコップに水を注ぐことで、Yちゃんの量的感覚と実際とを擦り合わせていきました。
その後、プリントで上記と同様の課題を行いましたが、Yちゃんはそれぞれの数に対応する分の水面をクレヨンで上手に書くことができており、素晴らしいと感じました!これからも楽しみながら、数を学んでいこうね!