レッスンの一コマ Vol.6

Dr.Childでのレッスンの一コマを紹介します!今回の主役は年長のYくんです。最近は数の量的感覚がますます育ってきており、また数をまとまりで考えることも得意になってきました。

教室に入ると、Yくんは部屋の片隅にあったペグボードを発見。このペグボードはモンテッソーリの上級算数教具の一つであり、30×30個の穴に小さな人形(ペグ)を挿すことができます。これにより、掛け算や割り算といった計算や、倍数や約数といった数の性質を、図形的に捉えつつ学ぶことができます。


初めて見る教具に興味津々のYくんは、早速「やってみてもいい?」と活動を始めました。Yくんの様子を見ていると(青、赤、緑)の繰り返しで、丁寧に1列に挿していく様子が見られました。1列分挿し終えたYくんは「これ何個あるんだろう?」と、1つずつ計数しはじめてくれました。いざ数えてみると人形が小さくて大変そうでしたが、「30個ぐらいかな?」と答えてくれました。Yくんの粘り強さを称えつつ、もっと簡単に数える方法はないか一緒に考えました。

今回、Yくんは丁寧に(青、赤、緑)の繰り返しで並べてくれたので、この周期性を活かすことにしました。まずはYくんにある人形に注目してもらい、「次に同じ色の人形が出るまで何個進めば良いかな?」と聞くと「3個!」と答えてくれました。そして、どの人形に注目しても、3個隣には必ず同じ色の人形が存在することを発見しました。するとYくんは「青と赤と緑の次は、また青と赤と緑だ」と、1周期となる3つのかたまりを発見してくれたので、このかたまりごとにしきりを入れていくことにしました。全てのしきりを入れ終えた後、かたまりの数を数えると10個あることが分かりました。「1つのかたまりの中には人形が3つあって、そのかたまりが10個あると全部でいくつになるだろう?」と私が聞くと、Yくんは「30個!」と答えられました!その後、かたまりを1つ数えるごとに、人形の総数を計数することで、3の倍数の考え方に簡単に触れました(3が1つで3、3が2つで6、3が3つで9…)。

最後に、Yくんは「全部人形で埋め尽くしたい!」と、約1時間ほど集中して900個の人形全てを挿してくれました!達成後、Yくんは満面の笑みとともに「30が30個で900個させた!」と、倍数の考え方を使って喜びを表現できていました!